二年と少しで終わります。

アニメと声優とmtgとアイマスが大半。

『人生に、文学を。』のキャッチコピーについて思ったこと

自分用なので見づらいかもですがご容赦を。

基本的には人生に、文学を。 (アニメよ滅べ)キャンペーン - Togetterまとめという記事で説明された程度でしか人々の反応を見ていませんが、『(アニメか?)』という部分に反応してる人が多そうです。
他にも文章が上から目線、文学至上主義などなど、他のもの(例えばアニメ)を貶して文学を上にするように見えたようです。

かくいう僕もそう見えたのですが、なぜそう見えたのかを考えた時『つまらないじゃないか。』という一文が目につきました。
この文は、「想像することができないなんてつまらないじゃないか」という意味であり、そしてこのコピーでは、文学を『読むことは想像すること』としています。
しかしこのコピーのターゲットは「つまらない」ということに「確かにそうかも」と思うことはないんじゃないでしょうか。
ここでターゲットとなっている人は「文学を読まなかった人」であり、そういう人が全員つまらない人生かというともちろんそんなことはありません。
にもかかわらず文学を読まなかったら「つまらない」なんていうメッセージを送っても困惑するだけです。
ここに送り手と受け手のズレが見られます。


さてコピーの内容としては、「人生に文学は必要だ」ということでしたが、果たして文学は本質的に人生に必要なのなものでしょうか?
これに似たような言葉として『ロックは世界を変える力を持っている』みたいなものがありますが、見てのとおり世界が変わっていません。
前述しましたが、文学を読まなかった人にとって文学は全く価値はありません。
そして文学を読まないからと言って貧しい人生になるわけではありません。

ですがここで注意しておきたいのは『ロックは世界を変える力を持っている』という言葉は、現実に存在していたということです。
ロックはそう言われるほどの価値を人々に求められ、そしてそう言わせるほど人々を引き付ける音楽だったのです。

これはロックだけではありません。
アニメ、マンガ、音楽、そして文学。
こうした「素晴らしい」作品は、しかし本質的にはその価値を持っていません。
しかし人々にそう求められている、その事にこそ作品の素晴らしさが内包されているのでしょう。

『人生に、文学を』加える必要は一切ありません。
しかしそれでも文学が人生に必要だと見いだしたのはなぜなのか、今回のコピーで伝えなくてはいけないことはその事だったのではないでしょうか。