二年と少しで終わります。

アニメと声優とmtgとアイマスが大半。

タダ乗りと創作の狭間

ホワキャンが久々に炎上したそうな

ホワイトキャンバスがラブライブの偽造品販売で強制捜査される - Togetter

 

ホワキャンは枕として出しただけで功罪を問う訳ではありません。

本題は同人グッズの方です。

ホワイトキャンバスに限らず同人グッズの販売・製造は厳しい措置が取られることが多くあります。

以前にもガルパン公式が同人グッズを「禁止」と明言し、とらのあなメロブからガルパンの同人グッズが無くなった、なんてことがありました。

二次創作ガイドラインに同人誌はOKだけどグッズはダメって書いているところもありますね。

 

ところで同人誌はOKでグッズがNGなのはなぜなのでしょうか?

このテーマは度々インターネット上で議論という名の学級会が開かれています。

その議論の争点として、同人グッズ禁止派が理由として挙げているものをまとめると

  • 公式商品と競合する可能性が高い
  • 公式グッズと同人グッズを見分けることが難しい
  • ロイヤリティが生じている
  • 原作者は神、逆らうことなど許されない

の4点になります。

これに対して同人グッズ擁護派の反論としては

  • 同人誌と公式アンソロジーが同居している(から競合性が高いものでも許される)
  • 同人誌だって一般人にとって公式と見分けがつかない

ということが挙げられます。

理由の4つ目は置いとくとして、1つ目と2つ目は興味深い点ではあります。

元のツイートは消えてしまいましたが、(しかし魚拓は取られているので今でも確認できる)グッズの構図を考える前にpixivを見て、すでにある二次絵と似たような構図を避けているのだそう。

「パクった」と言われないように細心の注意を払っているわけです。

メーカーやライセンスは思いのほか不特定多数が行う同人活動に手間を焼かされているのだと分かります。

3つ目の理由でもあるロイヤリティという形でも金銭が発生している以上、グッズが特別競合性が高いというより、同人が原作に悪影響を及ぼしている要素が集中しやすいと考えた方がよさそうです。

 

もちろん同人グッズを作ることに創作性がないわけでは一切ありません。

同人スリーブなんかには「アド!」とか書かれているネタ系の物がありますが、そういう奴の方が普通にイラストを印刷した物より人気が高かったりします。

「どの」グッズに「どんな」イラストを載せるかという組み合わせを選ぶこと自体が、魅力を向上させるということを忘れてはいけません。

「ロイヤリティある」というビジネス面の理由だけで、同人誌と同じ二次創作活動である同人グッズの創作性を選択的に封殺することはしてはいけないと、僕は考えています。

 

しかしそうなるとどこからが創作なのかという線引きが非常に難しくなります。

ホワキャンみたいにインターネットミームをひたすらTシャツにプリントしたものも創作と呼ぶべきでしょうか?

イラストをグッズにプリントすることで魅力が増加こそすれ減少することはない以上、「タダ乗り」という批判を避けることは不可能なのです。

 

今後も同人グッズの摘発は続くことになるでしょうし、もしかしなくても同人誌しか販売してはいけないオンリーが登場するかもしれません。

ですが同人活動とは原作が好きな人が自主的に行う活動です。

より問題を孕んでいるとしても、同人活動の幅が一方的に狭められることには抵抗感があります。

同人グッズの創作性と違法性は、コミケや同人誌で行われたのと同様に、より深い議論が行われるべきでしょう。