二年と少しで終わります。

アニメと声優とmtgとアイマスが大半。

流石に食べ放題と見放題は違う

基本的に下部構造によって上部構造は決定されるので、「制作者」は振り回される側になるのが常です。gendai.ismedia.jp

ですのでこういった話はアマプラやネトフリに限った話ではない(記事内でも書かれていますが)のですが、そうではなく制作者側ではなく視聴者の観方が変わっていっていることが問題だと主張しているわけです。

そこからファストフードが消費者の食文化や健康を失っているように、動画見放題サービスの問題点を食べ放題サービスで例えているのでしょう。

ですがツイッターにも言った通り、食べ放題と見放題を同列に話すのは少し乱暴ではないでしょうか。

と言うことで今回は二つのサービスの違いからサブスクサービスの話をしていきたいと思います。

 

時間の違い

視聴者と一口に言っても老若男女様々で生活リズムもバラバラです。

そのため1か月でサブスクリプションサービスを楽しむタイミングは生活リズムに即したものになります。

例えば仕事して家帰って寝る前に映画見るときに使う、休日の時に集中して使うなどですね。

1か月見放題と言っても実際に使っている時間は1か月のうち長くても十数パーセント程度であり、1か月ずっと見続けるといった人はごくごく僅かでしょう。

時間効率

一方で食べ放題は90分~180分程度でしょうか。

待ち時間こそあれ時間中の殆どは食べているわけで、食べ放題を利用したのに食べている時間は10分しかないと言う人は、こちらもごくごく僅かではないでしょうか。

 

サービスを利用する場所の違い

食べ放題サービスは店に行かないとダメですが、サブスクプリションサービスはインターネットに接続できる機種、環境がなければいけません。

当然の話ですが大事なことです。

どこでも利用できるということは、利用する際常に他のサービスと繋がりながら利用されるということです。

現在のソーシャルサービスはビックデータによるレコメンドによって他の作品や商品、サービスのリンクがつながっています。

知らず知らずのうちに導線に導かれ作品「単独」で楽しむということはより難しくなってしまっています。

 

なにが「ファスト」としているのか

食べ放題とサブスクリプションサービスは場所性と時間、この二つが特に大きく異なる点です。

サブスクリプションは食べ放題サービスとは違い日常生活に溶け込む形で利用されており、同業他社だけではなくありとあらゆるサービスと競争しているとも言えます。

だからこそ独占タイトルやオリジナル作品を求め、より独自性を求めるのでしょう。

もしかしたらクオリティの高い番組を一番求めているのはTVでも映画業界でもなくネットフリックスやamazonプライムかもしれません。

また日常生活に溶け込んでいるからこそ、「どのように見られるか」といったものがより生活リズムに馴染むようになってしまったのではないでしょうか。

結局のところ「倍速視聴」とは人々の生活リズムの中で生まれた物であり、サブスクリプションサービスが出て来なくてもいずれは人々の中に広がるものだったのでしょう。

倍速視聴の功罪を問われるべきはyoutube、アマプラやネトフリではなく我々視聴者にこそあるのではないでしょうか。

倍速視聴批判はクリエイター側のエゴとよく言われていますが、個人的にはメディアの特性を歪めてでも観ようとする観客サイドのエゴも問題だと思いますしそれを利用して成長してきた産業構造自体にも問題が気がします。

ですがそれはこれまでを支えてきた下部構造ですし、ここをひっくり返すのは産業全体をめちゃくちゃにするということです。

「退化」として道を戻るのではなくゆっくりと円を描くような変化を作り出さなくてはいけないでしょう。

そういう点では映画産業の隆盛に期待したいところです。